飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い|油の基本をわかりやすく解説
油を構成する「脂肪酸」とは
私たちが「油」と呼んでいるものの正体は、グリセリンという物質に3つの脂肪酸がくっついた「トリグリセリド(中性脂肪)」です。この3つの脂肪酸の種類によって、その油の性質や体への影響が大きく変わります。
脂肪酸は炭素原子が鎖のようにつながった構造をしています。炭素同士の結合のしかたによって「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」に分けられます。この分類は、油選びの最も基本的な知識です。
飽和脂肪酸とは
飽和脂肪酸は、炭素原子同士がすべて「単結合」でつながっている脂肪酸です。分子の形がまっすぐで隙間なく詰まるため、常温で固体または半固体になりやすいという特徴があります。
バター、ラード(豚脂)、牛脂、ココナッツオイル、パーム油などに多く含まれます。「常温で固まる油脂」は飽和脂肪酸が多い、と覚えておくとわかりやすいでしょう。
飽和脂肪酸は体内でエネルギー源として重要な役割を果たしますが、過剰に摂取するとLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)を上昇させ、動脈硬化や心疾患のリスクを高めることが知られています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、飽和脂肪酸のエネルギー比率を7%以下に抑えることが推奨されています。
不飽和脂肪酸とは
不飽和脂肪酸は、炭素原子の鎖の途中に「二重結合」を持つ脂肪酸です。二重結合があるとその部分で鎖が折れ曲がるため、分子同士が密着しにくく、常温で液体のままでいられます。
オリーブオイル、ごま油、なたね油、えごま油、亜麻仁油、大豆油、青魚の油など、植物油や魚油に多く含まれるのが不飽和脂肪酸です。「常温で液体の油」は不飽和脂肪酸が多い、と理解できます。
不飽和脂肪酸はさらに、二重結合が1つだけの「一価不飽和脂肪酸」と、二重結合が2つ以上ある「多価不飽和脂肪酸」に分けられます。この多価不飽和脂肪酸のなかに、よく耳にする「オメガ3」や「オメガ6」が含まれているのです。
飽和と不飽和の違いを比較する
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の主な違いを整理します。
| 項目 | 飽和脂肪酸 | 不飽和脂肪酸 |
|---|---|---|
| 二重結合 | なし | あり(1つ以上) |
| 常温での状態 | 固体または半固体 | 液体 |
| 多く含まれる食品 | バター、ラード、ココナッツオイルなど | オリーブオイル、えごま油、魚油など |
| 酸化のしやすさ | しにくい(安定) | しやすい (二重結合が多いほど酸化しやすい) |
飽和脂肪酸は二重結合を持たず、常温で固体になりやすく、バター・ラード・ココナッツオイルなどに多く、酸化には強いのですが、摂りすぎるとLDLコレステロールの上昇リスクがあります。
一方、不飽和脂肪酸は二重結合を1つ以上持ち、常温で液体です。オリーブオイル・えごま油・魚油などに多く、LDLコレステロールの低下や抗炎症作用が期待されますが、二重結合が多いほど酸化しやすいという弱点があります。
ここで大切なのは、「飽和脂肪酸が悪で不飽和脂肪酸が善」ではないということです。どちらも体に必要な栄養素であり、問題は「バランス」と「量」です。現代の食生活では飽和脂肪酸を摂りすぎる傾向があるため、意識して不飽和脂肪酸の割合を増やすことが推奨されています。
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OIL&LIFEで取り扱う食用油はすべて、不飽和脂肪酸を豊富に含む植物油です。オメガ3が豊富なえごま油・亜麻仁油、オメガ9のオリーブオイル・菜種油、加熱に強い米油など、目的に合わせてお選びいただけます。